今日配信された「NATURE COMMUNICATIONS 2017年7月号」に面白い記事がありました.
鼻腔にインスリン(またはプラセボ)をスプレーしてから食べ物の写真を見せ,どれくらい美味しそうに見えるかを尋ねると,インスリンに対する感受性の高い人たちは,インスリンを投与後,食品を以前より魅力的に感じなくなるというのです.
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で撮像すると,食事や食品と関連する報酬を処理する脳領域の活動も低下しており,脳内報酬もインスリンの投与によって影響を受けていることがわかりました.
一方インスリンに抵抗性のある人の場合にはこのような結果は見られませんでした.
英文の記事(Nature Communications/Neuroscience:Insulin changes the brain's response to food)の最後は次のように終わっています.
"The observation that this effect does not happen in
insulin-resistant individuals may be one of the reasons that it is
harder for them to resist appealing foods."
(インスリンに抵抗性のある人たちが美味しそうな食事を我慢できないのは,この作用によるのかもしれません.)
Nature Communications は日本語と英語で読むことができます.
さらに原著論文(Central insulin modulates food valuation via mesolimbic pathways)にもアクセスすることができます.
原著論文を読む
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登録は下記のサイトから.
https://www.natureasia.com/secure/ja-jp/register
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