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2017年10月4日水曜日

今年度のノーベル生理医学賞受賞研究「体内時計」が一目でわかるイラスト

昨日発表されたノーベル生理医学賞を受賞した研究は「体内時計」に関するものでした.
今日も引き続きこの話題をお届けします.

シンシア・ターナーさんが書いた「ハエの生物時計における1日」 というこのイラストでは

夜明け:ハエが光に当たると2つのタンパク質(ピリオドとタイムレス)からなる分子複合体(molecular complex)が脳内の細胞の中で分解を始める.

Per gene ピリオド遺伝子   PER protein ピリオドタンパク質
Tim gene タイムレス遺伝子      TIM protein  タイムレスタンパク質

昼:この頃には全てのピリオド,タイムレスタンパク質は崩壊しており,サイクル,クロックという2つのタンパク質が合わさって複合体を形成し,ピリオド遺伝子とタイムレス遺伝子に結合しこれらの遺伝子のスイッチを入れる.活性化した遺伝子が作り出すメッセンジャーRNAは細胞質(cytoplasm)の中へ入る.

細胞質の中に入ったperメッセンジャーRNAとtimeメッセンジャーRNAはリボソームとドッキングし,リボソームはメッセンジャーRNAの情報を翻訳してアミノ酸を作り出す.アミノ酸がつながった鎖は次第に折れ曲って,ピリオドタンパク質やタイムレスタンパク質となる.これらは互いに結合し,日暮れ時には新しい複合体が生まれる.

夜:新しく生まれたピリオドとタイムレスタンパク質の複合体は核の中に入り,サイクルとクロックの活動をブロックし,これらの産生は基本的にストップする.翌日日が昇るとピリオドとタイムレスからなる分子複合体の分解が再び開始する.

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