ところで,このカラスたちを毎日観察していたウィーン大学の認知生物学者(cognitive biologist)は餌を見つけた時に,仲間を呼ぶカラスたちの声にはそれぞれのカラスの特徴が表れているのではないか,と思いついたのです.
そこで,彼らはおよそ100羽のすでに性別や年齢,体重のわかっているカラス(足につけたバンドの色で区別されている)の鳴き声を録音し,コンピュータで解析したところ,予想どおり彼らの鳴き声の周波数,持続時間,大きさには差があり,鳴き声だけからその年齢と性別を区別できることがわかったのでした.
まだカラスたち自身が鳴き声だけで仲間の性別や年齢を判断しているかどうかはわかっていません(現在研究中)が,これにより,今後コミュニケーションの進化に関わるヒントが得られるかもしれません.
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