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2021年7月26日月曜日

水面の裏側を逆さまになって歩く虫のお話。2021年7月6日付けSmartNewsより

オーストラリア、ニューカッスル大学の行動生態学者John Gouldは、おたまじゃくしを探していたときに、たまたまこのガムシの挙動に気がつき、携帯で撮ったビデオをドイツ、ライプツィヒ(German Centre for Integrative Biodiversity Research)の野生生物生態学者である Jose Valdezに送りました。そこからこの研究が始まったのでした。

Hydrophilidae(ガムシ)
Andrew C via Wikicommons under CC BY 2.0


ビデオの映像中、ガムシは、まるでガラステーブルの裏側を歩いているかのように、自由に水面の裏側を逆さまになって歩き回っています。(ビデオを見る

この挙動の鍵になっているのはガムシの抱えている泡。この泡が酸素を供給するため、ガムシは水中に長時間滞在できると同時に浮力も与えられ、エネルギーを使わずに水面の裏側にくっついていることができるのです。(例えば、トカゲの場合は、大急ぎで走らないと水中に沈んでしまうため、大変なエネルギーを使うわけですね。)

さて、今回の知見は、今後「虫ロボット」の開発に利用できそうです。

"Such robots could stay underwater indefinitely if powered by the sun and could collect data year-round,"とValdezは語っています。

SmartNewsの原文はこちらから

ところで、日本でも、サカマキガイがこのように水面の裏側を移動(この場合は這って歩く)することが知られており、楽しい動画もアップされています。


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