2010年8月8日日曜日

論文にすることの大切さ!

今日のChemical Elementのブログに書いたのですが、マンガンはスウェーデン人の化学者シェーレによって発見された元素です。

このシェーレ、実はジョゼフ・プリーストリよりも早く1771年に酸素を発見していました。ところが、その業績を著書「空気と火についての化学的観察と実験(Chemische Abhandlung von der Luft und dem Feuer)」にまとめたのが1775年、さらにその後さまざまな不幸なアクシデントがあり、1777年になってようやく本が出版されたため、酸素の発見という化学史上の業績は1775年に酸素の発見を発表したプリーストリのものになってしまいました。

シェーレのことをアイザック・アシモフは「hard-luck Scheele」(不運なシェーレ)と呼んだとか。

「研究は実験結果をまとめて、結論を出しただけでは終わっていない。論文として世間に公表して初めて完結する」とはよく言われることですが、論文にすることの大切さをもう一度心に留めておきたいと、改めて思います。

シェーレについてさらにご興味のある方は下記のサイトをご覧ください。

http://www.bookrags.com/biography/carl-wilhelm-scheele-wsd/

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