北極圏(Arctic)に広がるビーバー池(beaver pond)が永久凍土層(permafrost)の破壊につながるかもしれない,というお話.
永久凍土層というのは北極圏を覆っている凍結した地層のことですが,私たちの普段の生活にはあまり接点がなく,ピンとこない方も多いことでしょう.
でも,これが溶けて中に閉じ込められている莫大な量のメタンガスが放出されると地球温暖化に拍車がかかるなど,多大な被害が生じるのです.数字は少し古くなりますが,例えば2013年のサンデータイムスには被害額は60兆ドルに上るだろうという記事が載っています.
さて,それとビーバーとがどんな関係に?
地球を宇宙から見た時に,実にツンドラにたくさんのビーバー池があることがわかったのです.ビーバーの活動により水の氾濫(flooding)が起これば,その下の永久凍土層は融解するでしょう.
さて,ではなぜ今ビーバーが北極圏にいるのか?
1)北に向かって広がってきた植生を追って北上してきた可能性
2)1世紀前に大規模な捕獲が行なわれた反動で増加した可能性
が指摘されています.
彼らの活動が永久凍土の破壊に繋がっているのだとすると,ビーバーたちは私たちに復讐しに戻ってきた,のだと言えるかもしれません.....
さて,今日の聞き取りクイズは数字に関するものです.
60-Second Scienceを聞いて,答えてください.
1)研究者らはランドサット人工衛星からのアラスカのツンドラ画像を使用しましたが,何平方キロメートルにわたる領域が写っていたのでしょうか?
A)9,000
B)19,000
C)90,000
2)1999年から2014年までの間に新しく発見されたビーバー池はいくつ?
A) 36
B) 46
C) 56
60-Second Scienceを聞く
答え
1)Bの19,000平方キロメートル
2)Cの56個
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