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2017年12月19日火曜日

サメが及ぼす影響:サンゴ礁の海藻は浅いところと深いところ,どちらがより茂っているのか?

栄養カスケード(trophic cascade)とは生態系を構成する生物が,捕食被食関係を通じて段階的に効果を及ぼすこと.

例えば,生態系に狼が存在しないと,鹿が草を食べつくしてしまうが,生態系に狼が導入されると,狼が鹿を食べることによって,草が生い茂るようになる,というわけです.

さて,南太平洋のフィジー諸島近くのサンゴ礁に住む魚たちを観察していた研究者たちはここにも栄養カスケードがあることに気づきました.

魚たちはサンゴ礁に生える海藻を食べて生きています.ところで,サメが徘徊すると,彼らは餌を食べるのをやめて身を隠します.

さて,ここで問題です,そうするとサンゴ礁の海藻は深い部分と浅い部分のどちらの方が,より多く魚に食べられることになるのでしょうか?

1)浅いところの海藻がより多く食べられる.理由:捕食者のサメは普通深い海の底にいるため.

2)深いところの海藻がより多く食べられる.理由:引き潮で捕食者のサメがサンゴ礁に入れない時に,魚はのびのびと食事をするため.


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解答 2)の「深いところの海藻がより多く食べられる」が正解.満ち潮になるとサメがサンゴ礁にやってくるので,魚は隠れることにエネルギーを割かれ十分に食べることができないが,引き潮の時は,サメは入ってこられないので,魚はのびのびと食事ができるのです.


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