ヨーロッパコマドリ
長い距離を移動する渡り鳥の体内には磁気コンパスがあるのではないかという考えは以前より存在し、最近では、網膜に存在する青色光受容体「クリプトクロム(cryptochrome)」を通じて鳥が地球の磁場を感知しているのではないか、とする研究も発表されています。
このほどnatureに発表された研究によれば、渡をする鳥(ヨーロッパコマドリ)のゲノムからバクテリアを使って作り出したクリプトクロムに青色の光と同時に磁場を当てると、その強度によって2種類の競合する化学反応が生じることがわかりました。そこから先はまだ完全に明らかになっていませんが、化学反応の結果生じる形状の異なるタンパク質が細胞内で他のタンパク質と相互作用することで、鳥は磁場を「感知」するのではないか、とのことです。
その他、渡りをしない鶏などと比べると渡りをするヨーロッパコマドリのクリプトクロムはより磁場に対する感度が高かったこともわかったのでした。
さてここでクイズです。
1)オルデンバーグ大学のモリッツェン博士は渡り鳥は役立つものならなんでも利用する、と語っていますが、次の中で博士が言及していないものはどれ?
a) 星(star) b) 太陽 (sun) c) 匂い (smell) d) 目印 (landmark) e) 風(wind)
2)最後にインタリアータさんは、今回の実験は鳥の体外(つまり試験管内)で行われたものだが、将来は実際に鳥の体内で行えることを、そして本当の・・・を手に入れることを科学者たちは希望している、と語っています。言葉遊びになっているこの・・・に入る言葉は何?
答えはこのページの下に。
最後にSongbird(鳴禽類)と言われるEuropean robinの鳴き声をどうぞ。
ヨーロッパコマドリの鳴き声
解答
1)e) 風(wind)
2)bird's eye view(鳥瞰図、全景)