Cane toad tadpoles(オオヒキガエル) (Froggydarb via Wikicommons under CC BY 3.0)
オオヒキガエル(cane toads)は1935年、害虫退治の目的でオーストラリアに持ち込まれました。イボに覆われ、まゆげのような突起のある、この両生類の皮膚には毒があり、口に入る大きさであれば、ネズミから鳥までなんでも食べてしまい、天敵がいません。やがて、侵入生物種である彼ら自身が有害生物になってしまいました。
さて、他の動物に捕食されることのないオオヒキガエルは、個体数を低く維持するために、おたまじゃくしが共食いをします。小さなおたまじゃくしは、なんとか食べられないための対抗手段を考えました。つまり、大きい仲間の餌食にならないように、小さくひ弱である期間を短くしようと、なるべく早く成長するのです。この研究結果は、Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表されました。
故郷である南アメリカに住むオオヒキガエルでもオタマジャクシの共食いはすでに観察されていましたが、オーストラリアに住むオオヒキガエルの方がより頻繁に行われることがわかりました。
そして、食べられてしまう危険により晒されているオーストラリアのオタマジャクシの成長速度は南アメリカのオオヒキガエルと比べるとずっと速かったのです。
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