人間の世界と同様,鳥の世界にもその種類ごとに異なる言語があり,お互いに似ている言語もあれば,同じ内容を伝えているのに,まるっきり違って聞こえる言語もあります.
さて,そんな鳥の世界でも,危険を知らせるさえずり(alarm call)に関しては,他の鳥の警戒声も理解できる鳥がいることがこれまでに知られていました.
そこで,どのようにして他の鳥の言葉を学ぶのかを調べるために,ブリストル大学の行動生態学の教授らはオーストラリアに住む「fairy wren」(ルリオーストラリアムシクイ)を対象に,次のような実験をしたのです.
まずこれまでに存在していなかった警戒声をコンピュータで合成します.
それを鳥に聞かせます. (当然,鳥は何の反応も示しません.)
合成した警戒声と,すでに鳥が知っている他の鳥の警戒声とを同時に聞かせ(トレーニング),合成した警戒声を鳥に「これは警戒声だよ」と,教え込みます.
トレーニングを繰り返した後で,もう一度合成した警戒声だけを鳥に聞かせると,鳥はこれが警戒声だと理解して行動したのです. お見事!
実際に合成した警戒声や様々な鳥の警戒声はこちらから(英語のナレーション付き)
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