2017年12月31日日曜日

この星で一番大きな音を立てる,コルビナは美味しいお魚

2017年の締めくくりにお届けするのは,この地球で一番うるさい魚.コルビナの立てる大音響のお話.

さて,コルビナってどんな魚かというと...

毎年春になるとカリフォルニア湾の北部,コロラド川デルタに集まり,3か月の間,1週おきに2,3日の間引き潮とともに産卵を続ける.

その間雄は浮き袋の周りの筋肉を動かし浮き袋を反響させて「コルビナ・サウンド」と呼ばれる音を発します.何十万匹もの魚が発する音の大きさといったら...

ロックバンドのステージから1mの場所で聞こえる音量よりも大きい...この星の水中の生物が生み出す最大のノイズ...

それは,イルカの聴力にダメージを与えてしまうほどの威力...

そんなコルビナは実に美味しいお魚で,揚げたり,焼いたり,タコスに挟んだり...
人間に乱獲され,この音が聴けなくなってしまうのは寂しい限り.

これからも元気でいてね!

60-Second Science(コルビナの大音響)を聞く

2017年12月30日土曜日

膝の痛みと天気は関係しているのか?ビックデータからわかったこと

膝が痛むから,嵐がやってくるのがわかる.などとおっしゃる方もおられますが,本当に天気と体調とは関係があるのでしょうか?

私たちの体は天気のバロメータであるという考え方は古くからありました.
実際雨の日に関節が痛んだり,体がこわばると感じる人は大勢います.

ところが,150万人の高齢者を対象に悪天候と受診(膝や背部痛で医療機関を訪問したかどうか)との関係を調べたところ,相関は見られなかったのでした.

この研究はハーバード・メディカル・スクールとマサチューセッツ総合病院に勤務する医師らにより行なわれました


さてここで質問です.
紀元前400年ごろ,「私たちの体は天気のバロメータであるという考え方」を主張したのは次のうちの誰?

1)ヒポクラテス
2)プラトン
3)アリストテレス

60-Second Scienceを聞く























答え)1のヒポクラテス.英語ではHippocrates.発音がhi-ˈpä-krə-ˌtēzとなるので慣れないと聞き取れないですね.

今回のビッグデータ解析で,悪天候と受診の間に相関が見られないからと言って,天気(湿度や温度など)が関節の痛みに影響を及ぼさない,と言い切ることはできない...人の体はやはりとても複雑で,まだまだ謎が多いですね.

2017年12月29日金曜日

太陽エネルギーをもっと有効に得るために...

砂漠に太陽パネルを設置して発電している会社が,現在サバクゴファーガメ(desert tortoise )を保護するため大枚6000万ドルも使っているというニュースには驚きです.

その手間をかけて砂漠に設置するよりも,まだまだ太陽パネルの設置場所は他にたくさんあるのでは?と語るのはカリフォルニア大学デービス校のエコロジストであるヘルナンデスさん.

さて,ここで質問です.次の中で太陽パネルの設置場所として実際に提案されているのはどこ?

A) 屋根の上や駐車場
B) 塩分を含む,あるいは汚染された土地
C) 農業に適していない土地
D) 池や海の上



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答え A) ~ D)のすべて.

A) 屋根の上や駐車場(rooftops or parking lots)
B) 塩分を含む,あるいは汚染された土地( salty or contaminated land)
C) 農業に適していない土地(unsuitable for farming)
D) 池や海の上(floatovoltaics? "A floatovoltaic is a photovoltaic installation that is placed on pontoons that float on the water.)

D)では,池や海にポンツーンと呼ばれる箱型の浮きを設置し,その上に太陽発電パネルを置く「floatovoltaic」が利用されます.









2017年12月28日木曜日

最新の研究によれば,社会階級が低いほど,人は「賢い」!

今日ご紹介するのはNew from Science 2017年12月20日の記事

「The lower your social class, the "wiser" you are, suggests new study」(=新しい研究によれば「社会階級が低いほど,人の賢さは増す」)

社会全体の知識や技術はどんどん進んでいる一方で,私たち自身は依然としてうまくやっていく方法がわからずにいる.紛争の数は一向に減る様子がない...

カナダのウォータールー大学の社会心理学者らが出した結論は
「知能だけでは衝突(confluct)は減らない.減らすのは知恵.」

他人の視点を考慮し,歩み寄りを目指すことのできる知恵は,貧しい家庭で育った労働者階級の人々がより自然に身につけている,とのこと.

「知能指数」と社会的ステイタスとの間には相関は見られなかったものの,「知恵」のレベルは社会的ステイタスが下の人々の方が上であった.

この研究には,合衆国全土にわたる2145名の人々(オンライン調査)とミシガン州アナーバーの200名(リクルートされた被験者)が参加しました.

現時点では十分なデータがないのでなんとも言えないそうですが,もしこの研究を社会階級がトップの人々を対象に行ってみると,この傾向はさらにはっきりとするかもしれません.

研究者はドナルド・トランプ氏にインタビューをしてみたいそうです.

SCIENCE の記事を読む


2017年12月27日水曜日

地球ってすごい!2017年科学が証明した10の出来事より


2017年12月27日に配信されたLIVESCIENCEのニュースから
今年初めにカナダで観測されたクリスタル・フォグ(crystal fog)別名  光柱(light pillar)
Photo Credit: Darlene Tanner/ ZUMA

光柱とは,上空の大気中の水蒸気が凍って地上に降り注いできたものに,信号機や街路灯など地上の光が反射してできたもの.

そういえば,2016年11月にも日本の北海道の海で観測された同様の現象が「漁火光柱」として話題になりましたね.

LIVESCIENCEの10の画像を見る

2017年12月26日火曜日

コビトマングース(続き)ポッドキャストバージョン

2017年12月12日の本ブログでご紹介したコビトマングース(ビデオ)がさらに詳しくポッドキャストになりました.

群れの一部は見張り役.見張り役が警告を発してくれるおかげで,残りのメンバーは安心して餌をあさることができます.

ところで,彼らは協同繁殖(cooperative breeding)を行う動物なので,グループの中で子を産むことができるのは繁殖ペア(breeding pair)に限られています.

例えば,その群れの中でなかなか繁殖ペアの位置にまで登ることができない序列が低いオス(メス)のマングースは,群れを出て,若いオス(メス)が少ない別のグループに参加することで,繁殖ペアになれる確率が高まります.

新しく群れに加わったマングースは平均で5か月が過ぎる頃,群れのメンバーと同様に見張りとして働き始めます.

そして最初のうちは無視されることが多かった彼らの発する警告も,次第に信頼されるようになり,新参者たちは完全に群れに溶け込むのです.


60-Second Scienceを聞く(マングースたちの警告音声つき)

2017年12月25日月曜日

マリファナ入りの食品はクローン病患者に良い影響を与えるのか?

カプサイシンというのは唐辛子を辛くしている成分ですが,腸内でこれが作用すると,化学反応が次々に生じ(chemical cascade)免疫系の沈静化や炎症の減少が起こることがマウスで観察されました.

腸内で何が起こるか....

まずカプサイシン分子がある特定のレセプタにはまり込むとアナンドアミド(anandamide)が放出されます.

このアナンドアミドは内在性カンナビノイド(endocannabinoid)(マリファナの活性成分に似た物質)で,これが腸内のカンナビノイドレセプターに結合すると,炎症を鎮める細胞がどんどん産生されるのです.
(さらにマウスでは自己免疫疾患である1型糖尿病も治癒したのでした.)

ところで,ここで研究者らは気がつきます.
カプサイシン分子によってアナンドアミドを放出させるという手間を省き,アナンドアミドを直接摂取したら?

例えばマリファナ入りのブラウニーを食べるとか?
大腸炎(colitis)やクローン病(Crohn's disease)の患者がマリファナ入りの食品を食べていたら,その結果良い影響があるのでしょうか?

マリファナ入りの食品がかなり広まっている現在,この結論が出るまでにそう時間はかからないかもしれませんね.


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2017年12月24日日曜日

ペクチンから生まれた高感度の温度センサー

世界最高峰の温度センサーの持ち主はなんとマムシ!
彼らは1m離れたところから1000分の数度の温度差を見分けることができるのだそうです.

さて,このマムシに匹敵するほどの感度を持つ感熱材料がこのほど開発されました.
材料はペクチンと水とカルシウムイオン.

植物の細胞壁などに広く含まれるペクチンは,二重らせん構造の分子で,温度が上がるとちょうどジッパーを開くようにこの二重らせんがほどけるのです.

ペクチンと水とカルシウムイオンを混ぜてゼリー状にし,乾燥させて得た透明フィルムはなんと,1万分の1度という微細な温度差を感知することができました.

今後これをロボットのセンサーに使えば,周りにいるのが自分と同じようなロボットなのか人や動物なのかを知覚して動き回ることができるロボットが誕生するでしょう.

あるいは義足や義手へ,温度を感じる皮膚としての応用も可能かもしれません.

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2017年12月23日土曜日

昔の女性は腕の筋肉が発達していた!

 一週間に18時間のトレーニングで120キロメートルを漕ぐボート選手は相当ムキムキだと思われるでしょう.でもそんな彼女たちには,先史時代に農業に携わった私たちの祖先ほどの筋肉はなかったのです.

詳しく調査するために,18名のボート選手,11名のサッカー選手,17名のランナー,そしてあまりスポーツをしない大学生37名,を対象に上腕と下肢のスキャンを行なったところ,下肢に関しては先史時代の女性と現代の女性の間に差は見られなかったものの,上腕に関しては驚くべき結果が出たとのこと.

なんと先史時代の女性の上腕の骨は平均してほとんどの現代女性よりも強いことがわかりました. 農耕開始から5500年,彼女たちの発達した上腕は現代のボート選手を上回っていたのです.

彼女らの筋肉が発達した背景には おそらく,土地を耕したり,収穫したり,1日に何時間もかけて脱穀,製粉する作業を行った,退屈で大変な作業があったのだと考えられます.

さて,ここで質問です.

7000年前の新石器時代初期の女性の上腕は今日の女性と比べてどの程度強かったのでしょうか?

1)運動をしない女性(ケンブリッジ大学でレクリエーションをする程度の女性)と比べると...

a) 20%   b) 30%  c) 40%

2)現役のボートの選手と比べると...

a)  6%    b) 10% c) 16%


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答え 1)は b)の30%,2)は c) の16%でした.

スポーツ選手よりも筋肉が発達するほどの大変な作業を日常的に行なわなくてはならなかった大昔の女性に比べると,現代の私たちは恵まれていますが,その分「筋力を維持するための努力」が必要なのですね.(楽しく筋トレをする方法はないものでしょうか?)





2017年12月22日金曜日

エコロケーションの音を解析し,イルカの種類を割り出す

エコロケーションと聞くと,ディズニー映画「ドリー」でクジラが遠くを見るのに使っていたシーンを思い出す方もいらっしゃるかもしれません.

地上ではコウモリ,海ではイルカやクジラが自分の周りの様子を知るのにエコロケーションを利用しています.

ところで,これまで海洋哺乳類(marine mammal )を研究するには,研究者がボートに乗り,表層水(surface water)をスキャンしていたのでした.

が,このほどスクリップス海洋研究所の海洋学者(oceanographer)らは思い切った方法をとりました.

1000万円もするコンピュータをメキシコ湾に沈めたのです.

防水処置をしてあったコンピュータは1年後に引き上げられ,その間水中マイクで録音した音を調べると,イルカがエコロケーションに使うクリック音(click)が5000万も録音されていたのでした.

コンピュータの機械学習アルゴリズムを利用してこれらを解析した結果,7つのはっきりとしたパターンがあることがわかりました.

そして,ハナゴンドウ(Risso's dolphin)を音だけから特定することができたのです.

さて今日の質問.
クリストファーが最後に言っている言葉の遊び,わかりましたか?

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答え:彼は「click」で言葉遊びをしていました.
「click」には「上手くいく」という意味と「クリック音」の2つの意味があるのですね.


さらに詳しく

クリストファーは「If it can figure out how to tease out more individual species types, this survey method might really click.」(もしコンピュータが(クリック音から)さらに多くの種類のイルカを割り出す方法を見つけることができるなら,この調査方法は本当に上手くいくかもしれない)と言っていました.ここで「click」は「うまくいく」という意味の動詞で使われていますが,ポッドキャストの冒頭ではイルカがエコロケーションで使う音として「click」が登場していましたね.

2017年12月21日木曜日

単なる音(sound)でも繰り返されれば音楽(music)になる?

音楽に繰り返しが多いというのは事実ですが,その逆も真なり?

Music & Science誌にまもなく発表される論文によると,単なる音(例えば歩道上でシャベルを引きずる時の音)でも繰り返し聴いていると,私たちには美しい旋律のように聴こえてくるとのこと.

同様に,普通に喋っている言葉も,その一部を何度も繰り返すと,まるで歌っているように聴こえてくる.

この研究では20種類の生活音を集めて,一回だけ聞かせた時と,複数回繰り返し聞かせた時とで,被験者の反応を調べました.

すると彼らは1度よりも複数回繰り返して聞いた方に,より美しい旋律を感じると答えたのです.

さてここで質問です.

次の中でこの研究で取り上げられ,被験者に聞かせた音はどれ?

A) 水の滴る音
B) 氷の割れる音
C) クジラの鳴き声
D) 歩道の上でシャベルを引きずる音
E) 薪がパチパチと燃える音

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答え:ポッドキャストの中に出てきた音はA) ~ D)までの4種類でした.

余談ですが,このポッドキャストを聴いて思い出したのは17年前の映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」.日常のちょっとした音をきっかけにヒロインのビョークの心の中に音楽が生まれ,夢のようなダンスが始まるシーンがとても印象的でした.


2017年12月20日水曜日

放射線を照射するだけで,不整脈が治る!

心室頻拍(ventricular tachycardia (VT))とは心室が小刻みに震え,心臓が全身に血液を送れなくなる状態のこと.

それまで心臓発作を起こしたり,感染症,炎症性の疾患にかかった結果生じた心臓の傷跡(scar)が原因と考えられており,発作が生じると,除細動器(defibrillator)を作動させて拍動を正常に戻します.

さて,心拍数が早くなる不整脈の治療にはこれまで薬物や手術(カテーテルを足から入れ,心臓の傷跡を熱で焼き切る)が用いられてきました.

このほど,放射線を体外から照射することにより,傷跡部分を取り除くという新しい方法が報告されました.(放射線治療はこれまで脳や肺腫瘍の治療に使われています.)

その結果は驚くべきものでした.
治療の翌年には発作の数が99.9%も減少したのです.

それでは今日も数に関するクイズです.

60-Second Scienceを聞いて,正解を選択してください.

1)治療を受けた患者の数は何人?
  a) 5人  b)  15人 c) 50人

2)治療前3か月間に,患者(全員)は何回不整脈の発作を経験した?
  a)  650回, b) 6,500回, c) 65,000回

3)治療後6か月で不整脈の発作は何回に減少した?
  a) 7回, b) 70回, c) 700回

4)翌年,患者全員が経験した発作の数は?
  a) 0回, b) 4回, c) 14回


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解答
1)a の5人
2)b の6500回
3)c の700回
4)b の4回 

この療法は現在特許出願中.今後さらに安全性などが確認されれば,長時間にわたる手術の代わりにわずか15分間の照射だけで済むというこの方法は,患者さんへの朗報となりそうですね.

2017年12月19日火曜日

サメが及ぼす影響:サンゴ礁の海藻は浅いところと深いところ,どちらがより茂っているのか?

栄養カスケード(trophic cascade)とは生態系を構成する生物が,捕食被食関係を通じて段階的に効果を及ぼすこと.

例えば,生態系に狼が存在しないと,鹿が草を食べつくしてしまうが,生態系に狼が導入されると,狼が鹿を食べることによって,草が生い茂るようになる,というわけです.

さて,南太平洋のフィジー諸島近くのサンゴ礁に住む魚たちを観察していた研究者たちはここにも栄養カスケードがあることに気づきました.

魚たちはサンゴ礁に生える海藻を食べて生きています.ところで,サメが徘徊すると,彼らは餌を食べるのをやめて身を隠します.

さて,ここで問題です,そうするとサンゴ礁の海藻は深い部分と浅い部分のどちらの方が,より多く魚に食べられることになるのでしょうか?

1)浅いところの海藻がより多く食べられる.理由:捕食者のサメは普通深い海の底にいるため.

2)深いところの海藻がより多く食べられる.理由:引き潮で捕食者のサメがサンゴ礁に入れない時に,魚はのびのびと食事をするため.


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解答 2)の「深いところの海藻がより多く食べられる」が正解.満ち潮になるとサメがサンゴ礁にやってくるので,魚は隠れることにエネルギーを割かれ十分に食べることができないが,引き潮の時は,サメは入ってこられないので,魚はのびのびと食事ができるのです.


2017年12月18日月曜日

ダーク・ファイバーを利用し,地震の早期警告システムを改善する

地震の際の揺れの計測にはこれまで地震計(seismometer)が使われてきました.

地震計は極めて高性能ですが,高価なため,設置されている箇所には限りがあります.

そこで,光ファイバーを利用し地震をモニターしようという試みが始まりました.

これまでにアラスカのフェアバンクスと湾岸エリアに研究者らが設置した光ファイバーを使用した実験では期待できる結果が得られています.

彼らの将来の目標は,埋設されているもののまだ使用されてない,いわゆるダーク・ファイバーを利用することです.ダーク・ファイバーはアメリカ国内の多くをカバーしているばかりでなく,海盆(ocean basin)も超えて伸びています.

海底はこれまでの地震計による研究が難しかった領域です.またこれまで様々な制限があった沖合にある火山の活動もファイバーの利用により,より簡単に早く行うことができるでしょう.海底で発生する地震の早期警告システムの改善にもつながるでしょう.

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2017年12月17日日曜日

今ツンドラに何が起こっているのか?

北極圏(Arctic)に広がるビーバー池(beaver pond)が永久凍土層(permafrost)の破壊につながるかもしれない,というお話.

永久凍土層というのは北極圏を覆っている凍結した地層のことですが,私たちの普段の生活にはあまり接点がなく,ピンとこない方も多いことでしょう.

でも,これが溶けて中に閉じ込められている莫大な量のメタンガスが放出されると地球温暖化に拍車がかかるなど,多大な被害が生じるのです.数字は少し古くなりますが,例えば2013年のサンデータイムスには被害額は60兆ドルに上るだろうという記事が載っています.

さて,それとビーバーとがどんな関係に?

地球を宇宙から見た時に,実にツンドラにたくさんのビーバー池があることがわかったのです.ビーバーの活動により水の氾濫(flooding)が起これば,その下の永久凍土層は融解するでしょう.

さて,ではなぜ今ビーバーが北極圏にいるのか?

1)北に向かって広がってきた植生を追って北上してきた可能性
2)1世紀前に大規模な捕獲が行なわれた反動で増加した可能性

が指摘されています.

彼らの活動が永久凍土の破壊に繋がっているのだとすると,ビーバーたちは私たちに復讐しに戻ってきた,のだと言えるかもしれません.....


さて,今日の聞き取りクイズは数字に関するものです.

60-Second Scienceを聞いて,答えてください.

1)研究者らはランドサット人工衛星からのアラスカのツンドラ画像を使用しましたが,何平方キロメートルにわたる領域が写っていたのでしょうか?

A)9,000
B)19,000
C)90,000

2)1999年から2014年までの間に新しく発見されたビーバー池はいくつ?

A) 36
B) 46
C) 56

60-Second Scienceを聞く



















答え

1)Bの19,000平方キロメートル
2)Cの56個

2017年12月16日土曜日

試食販売は実際に効果があるのか?

今日の60-Second Scienceのテーマはスーパーなどで行なわれている試食販売.

日本でも試食販売は大人気.デパ地下を一回りすれば,オードブルからデザートまで,1食分の食事代を浮かすことができる(?)ほど.

さてそんな試食販売ですが,実際に売り上げを伸ばす効果があるのでしょうか?
研究者らは6店舗の売り上げを分析し,調査結果を報告しました.

さて,ここで質問です.次の文のうち正しいのはどれ?

1)買い物中に試食をしたお客は試食した食べ物を購入する確率が高まる.
2)試食を繰り返すとその製品への興味が長期にわたって持続する
3)試食販売の効果に関しては,小規模な店も大規模な店も変わりはない.
4)あるブランドの製品(例えばクッキー)を味見したお客はクッキー全体に興味を持つ(ライバル会社の製品も含め).


60-Second Scienceを聞く

















答え 正しいのは1,2,4.
  3に関しては,小規模な品揃えが少ない店の方が,大規模な店よりも試食販売の恩恵により多くあずかるということでした.

2017年12月15日金曜日

中国の大気汚染はついに山崩れまで引き起こした!

中国の大気汚染は喘息,心臓疾患,2型糖尿病を増加させ,2015年だけで110万人が早死にしていると言われています.

このほど研究者らは大気汚染が予想もしなかった即死に繋がる危険を招く可能性について指摘しました.山崩れです.

石炭を燃やすことから生じる空気中の汚染物質は酸性雨をもたらします.
酸性雨は,ゆっくりと容赦なく山の斜面の下層中の岩盤を弱めていき,ついには斜面が崩壊してしまうのです.

通常山崩れは外部からの力(降雨や地震など)が山の斜面を形成している岩や土壌の層を不安定にすることから生じます.しかし2009年74名の死者を出した中国南西部での山崩れでは明らかな引き金(地震や大雨)は存在しませんでした.

地球工学の研究者によれば,この犯人は酸性雨.それが岩盤の層の化学組成を変え,滑りやすくしてしまったのです.この論文は2018年1月1日号の「Earth and Planetary Science Letters」誌に掲載される予定です.

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2017年12月14日木曜日

メタン吸蔵材料が大きく飛躍したのは博士課程の学生のミステイクのおかげ!

ガソリンの代用として天然ガス(メタン)を使用する車が登場しているものの,一向に普及しない理由のひとつは,燃料タンクとして高価で大きな高圧タンクを使用しなくてはならないところにありました.

高圧タンクの代用として研究者は様々な多孔性のスポンジ状の結晶性材料を研究しています.ある程度の圧力をかけてメタンを吸い込ませた後,圧力を下げてメタンを吐き出させるのです.

その一つが金属有機構造体(metal organic framework,MOF)です.金属が有機化合物のリンカーによって結合されているこの物質(中でもHKUST-1)は,1立方センチメートルで180立方センチメートル(つまり180倍)のメタンガスを吸収することができます.
が,これではアメリカエネルギー省の目標値263倍にはまだ程遠いのです.

ところがここに救世主が現れ,数字は一気に259倍にまで高まりました.目標値まで後一歩.

さて,その救世主とは...博士課程に在籍中の一人の学生でした.彼はエタノール溶液に懸濁させた粉末状のHKUST-1を遠心分離機にかけた後,オーブンに入れて乾燥させるつもりがうっかり1個だけ一晩ドラフトに放置してしまったのです.

ドラフト内でエタノールはゆっくりと蒸発し,翌朝彼が手にしたのは,非常に濃縮されたHKUST-1でした.これまでで最高のメタン吸蔵材料については,Nature Materialsに報告されました.

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2017年12月13日水曜日

コキーコヤスガエルは夜コキーと鳴く

夜になると大声で「コキー」と鳴く,指先ほどの大きさのコキーコヤスガエル(Coquí frog).

彼らはプエルトリコでは国獣ですが,ハワイでは侵入生物種(invasive species).

虫を食べるコキーコヤスガエルの存在は,同じく虫を食べるハワイの鳥達に影響を及ぼすのではないか?という疑問から,このほどコキーコヤスガエルが生息する地域15か所と生息しない地域15か所を比較する研究が行われました.

その結果,在来種の鳥には変化がなく,外来種の鳥は,コキーコヤスガエルが生息している地域の方が,むしろ繁殖していることがわかりました.

在来種の鳥には変化がない理由を研究者らはこう考えています.

コキーコヤスガエルは森林の落ち葉にいる虫をあさりますが,在来種の鳥は森の上層部で餌をあさるため,彼らは競合しないのです.

では,外来種の鳥が,コキーコヤスガエルが生息している地域で繁殖している理由は何でしょう?


60-Second Scienceを聞く(コキーコヤスガエルの鳴き声入り)
















答え 彼らはコキーコヤスガエルそのものを食べるから.




2017年12月12日火曜日

コビトマングース(ビデオ)

コビトマングース(dwarf mongoose)のお話.

彼らは群れで生活している方が健康です.

構成員は「餌あさり」と「見張り」の2種類.

社会的なステータスにも差があります.

身分の下のものは他のグループの見張り役.

グループから離れると,餌を食べることと捕食者を見張らることを同時に行わなくてはならないため,体重が減少します.

「見張り」は捕食者が来ると「餌あさり」に警告を発しますが,新参者の警告は無視されます.

新入りが仲間として受け入れられるまでには5か月.

その後,新入りの体重は増え,より健康になっていくのです.

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2017年12月11日月曜日

生きているインク FLINK

FLINK(functional living ink)とは機能性を持つ生きているインクのこと.
つまり,このインクにはバクテリアが埋め込まれているのです.

3Dプリンターで印刷すると,毒を分解したり,臓器移植の役に立つ「生きた材料」を作り出すことができます.

アセトバクター・キシリナムというバクテリアはセルロースを作るので,バイオメディカル装置のコーティングに使用すれば,臓器拒絶反応を防ぐことができます.

その上,どのような立体構造も1ステップで作れるのです.

このインクは,このほかにも,光合成を通じて化学エネルギーを作り出したり,ビタミンを作ったり,環境毒を分解したりするのに使うことができるとのことです.

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2017年12月10日日曜日

私たちの数に対する概念(少ない=左,多い=右)は生まれつきのものなのだろうか?

7並べをする時を考えてみてください.普通は左端に1が,右端に13が来るように並べるのではないでしょうか?

私たちには(アラブ系などの右から左に文字を読む民族は別として)少ない=左,多い=右,という固定観念があるのです.

ところで,それは生まれつき備わったものなのでしょうか?

生まれたばかりの赤ちゃんにも少ない=左,多い=右,という数の概念があるのでしょうか?

それを確かめるために,生まれてから数日の赤ちゃんを80人集めて,音と画像を使ったこんな実験が行われました.

「バ」または「タ」という音声を6回または18回繰り返して赤ちゃんに聞かせます.6回は少ない,18回は多いという概念を表しています.

同時に赤ちゃんたちにはタブレットの画面を使って,2種類の長方形を見せます.6回聞いた子には「短い長方形」を,18回聞いた子には「長い長方形」を.

1分後,最初に6回「バ,バ,バ,バ,バ,バ」と聞いた赤ちゃんには18回の「バ」を聞かせ,分割した画面の左と右の両方に「長い長方形」を映し,赤ちゃんがどちら側の画面をより長く見つめるかを調べます.

もし右手の長方形をより長い間見つめていたら,「多い」(18回)と「右」とが関連付けられていると推論できます.

その結果は驚くべきことに,最初に6回「バ」を聞いた子に18回の「バ」を聞かせると,平均して右側の「長い長方形」を左の2倍の時間,見ていたことがわかりました.
最初に18回聞かせた赤ちゃんでも同じ結果(今度は左を右の2倍見る)が得られたのでした.

このことから,赤ちゃんの時から私たちにはすでに少ない=左,多い=右,という数の概念があることがわかったのです.

(この研究はCurrent Biologyに報告されています)

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2017年12月9日土曜日

分子モーターから筋肉を作る.

超分子アセンブリから作成された繊維に光をあてると,ちょうど筋肉のように曲げることができるというお話.

このほどネイチャーケミストリ誌に発表された研究です.
オランダ,フローニンゲン大学のフェリンガ教授のグループは,水溶性の分子モーターを集積して筋肉を作成し,光(紫外線)を当ててそれを曲げることに成功しました.

カルシウムイオンの存在下で,これらの繊維は水分に富むナノスケールのストリングを形成します.これに紫外線を当てると,「筋肉」が収縮し,軽い重り(400 mgの紙片)を持ち上げる様子が撮影されています.

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2017年12月8日金曜日

2017年に発表されたクールな化合物たち

2017年に発表された化合物たちの中で,特にかっこいい幾つかの分子が,アメリカ化学会発行のC&ENで紹介されています.

題して「モレキュール・オブ・ザ・イヤー」

まずご紹介するのは,新しく咲いた「サルフラワー(sulflower)」過硫酸化コロネン

「サルフラワー(sulflower)」とは分子構造が「ひまわり」(sunflower)の花に似ていることと,硫黄原子(sulfur)で水素が置換されていることからついたあだ名です.

過硫酸化コロネンは,完全に硫黄で置換された多環式芳香族炭化水素化合物として世界初の化合物.

次は「新分子スター誕生」

星型の五角形をしたこのパラジウム錯体も今年発表された分子です.

この分子がユニークなのはその形だけではありません.二つの異なる非キレートリガンドによる自己集合マルチコンパートメント5核錯体として世界初のものなのです.

自己集合錯体は通常1種類のリガンドが金属を結合して生じます.さらにリガンドもキレート性のもの(リガンド中の2個(またはそれ以上)の原子が同じ一つの金属に結合する)が多いのです.

この星型化合物は細胞類似のケージ状分子の合成を可能にし,将来バイオメディカルな用途に使われる化合物の創生に役立つだろう,と研究者らは期待しています.


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2017年12月7日木曜日

ニュージーランド・アオバズクの危機

ニュージーランド・アオバズク(Boobook owl)は全オーストラリアでよく見られるフクロウです.

この15年間,その数が減少しているのですが,このほどその理由が判明しました.

家庭で使用されている殺鼠剤のせいなのです.

パースとウィートベルト周辺から集めた73羽のアオバズクの死体を解剖したところ,70%の鳥から殺鼠剤が検出され,18%の鳥には致死量の殺鼠剤が含まれていました.

致死量でなくても,殺鼠剤を食べたアオバズクは速やかに行動できなくなるため,犬や猫に襲われたり,車にひかれたりして死に至るのです.実際解剖した鳥の多くは車にはねられて死亡したものでした.

殺鼠剤にも2種類あり,第一世代のものは比較的急速に分解するのですが,第二世代のものは分解するのが遅く,体内に蓄積されるため,そのネズミを食べたフクロウも毒にやられてしまうのです.

フクロウを傷つけることなくネズミを退治するには,

1)殺鼠剤を第一世代のワルファリンに変える,
2)ペットフードは屋内に置き,場所を清潔に保つ,

そして

3)昔ながらの「ネズミ捕り」を使う,のもおすすめです.

ABC Scienceの記事を読む

2017年12月6日水曜日

科学好きな誰かさんに贈りたい,クリスマスのプレゼント案

クリスマスも近づき,プレゼントに何を選ぼうかと考えているかたも多いかもしれません.

科学が大好きな彼女には「ジュラ紀の化石で作ったペンダント」や「カラフルな細胞の模様のスカ〜フ」などはいかがでしょうか?

LIVESCIENCEから61枚の画像付きでプレゼント案が登場です.

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2017年12月5日火曜日

SARSの原因はコウモリだった.新たな大流行の可能性も...

2002年,肺炎のような謎の病気が広東省で発生,この病気はSevere Acute Respiratory Syndrome (SARS)(重症急性呼吸器症候群)と名付けられました.

2003年には世界中に広がり,何千人もの人に感染したのです.

研究者らは犯人がコロナウィルスであることを突き止め,広東省のアニマル・マーケットで売られていたハクビシンの中に遺伝的に同様のウィルスを発見しました.

その後の調査で多数のSARS関連コロナウィルスが中国のキクガシラコウモリに広がっていることがわかり,コウモリからハクビシンを介してウィルスがヒトに伝搬したのだという説が生まれましたが,それを裏付ける重要な遺伝情報が欠けていました.

このほど,雲南省の洞窟に生息するキクガシラコウモリ(horseshoe bat)が保有しているウィルス株の中に,かつて800人を死に至らしめたウィルスが持っていたあらゆる遺伝要素が見つかったのです.

SARSの要素が見つかった洞窟は近くの村からわずか1キロしか離れていません.今後再びSARSに似た病気が勃発する可能性は否定できません.

私たちは野生動物の住処に立ち入ったり,野生動物をマーケットで取引すべきではない,と研究者は語ります.自然に敬意を払うことが,感染の危険から遠ざかる道でもあるのです.


Scientific Americanの記事を読む

2017年12月4日月曜日

バクテリアが世界で一番小さなテープレコーダーとして働く!

今日ご紹介するLIVESCIENCEの記事はバクテリアのお話

研究室でおなじみの「大腸菌(Escherichia coli )」の遺伝子を操作することで,バクテリアは環境との相互作用を記録するばかりでなく,タイムスタンプも可能になったのです.

名付けて「世界最小のテープレコーダー」

詳しい報告は11月23日付でサイエンス誌に発表されました.

このバクテリアを患者に飲み込ませ,患者の消化器官中で起こる変化を記録させることで,これまで全くアクセス不能であった現象に対する理解が深まることでしょう.

LIVESCIENCEの記事を読む

2017年12月3日日曜日

メキシコサラマンダ(Axolotle)を救え

家庭ではペットとして,研究所では研究用に,世界中で飼育されているメキシコサラマンダですが,自然環境の中で生きる野生のサラマンダは実は,絶滅の危機に瀕しています.

メキシコシティーの淀んだ運河に棲む彼らの数は大激減.

その原因は

公害(pollution)
生息地の減少(lost of habitat)
コイやテラピアなど外来の捕食動物(predator)がやってきたことなど.

飼われているサラマンダは同系交配のため病気などに弱いので,研究にとっても,そしてサラマンダーたちの未来にとっても,野生のサラマンダーが生き残ることは重要です.

さて,ここで質問です.

1998年に1平方キロあたり6000匹だったサラマンダーの数は
2014年に何匹になったのでしょうか?

1.6匹
2.35匹



















答え  2の 35匹 でした.

2017年12月2日土曜日

スポンジは世界の海を原油汚染から救う!

タンカーの事故で原油が流れ出し,海が広範囲に汚染された事故がかつて多数報道されました.

様々な対策がなされてはいるものの,まだ海洋の汚染の脅威は消えてはいません.

今回ご紹介するのは,海からオイルを吸い取ってくれる救世主.スポンジ

海中の油も,水面に浮いている油も見事に吸収.

さらに素晴らしいところは吸い取ったオイルが回収できること,そしてオイルを吐き出したスポンジが何度でも使用可能だというところなのです.

毎年海に流出する石油は約500万リットルにもなる現在,このスポンジの活躍で5年後には海が綺麗になると開発元は期待しています.


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2017年12月1日金曜日

ミツバチにも右利きと左利きがいる...

このほど研究からわかった面白い事実.

ミツバチにも右利き(右を好む)と左利き(左を好む)がいるのです.

ミツバチは餌となる蜜と巣の間を何度も往復する大変な仕事をしています.

花と巣の間には様々な障害物もあります.

ミツバチが安全で一番エネルギーを使わないルートをどのように選んでいるのかを調べるため,研究者たちは障害を設けたコースを作り,ミツバチ100匹を放しました.ミツバチたちは大きさの違う二つの入口のどちらかを選んで通り抜けなくてはなりません.

すると,面白い結果が得られました.

群れでいる時は二つの中で大きな方の開口部から通り抜けるミツバチが,

1匹づつ個別に通ることになると,大きさには拘らず右の穴を好むハチと左を好むハチに分かれたのです.(ちなみに全体の半分は右や左の好みを持たないハチでしたが,残りは50:50で右利きと左利きに分かれたのです)

右が好きだと,文字どおり「地面を這ってでも」右を通ろうとするハチも見られたとか.

この研究は将来ドローンのナヴィゲートや自動車の自動運転などに応用が期待されています.


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