エコロケーションと聞くと,ディズニー映画「ドリー」でクジラが遠くを見るのに使っていたシーンを思い出す方もいらっしゃるかもしれません.
地上ではコウモリ,海ではイルカやクジラが自分の周りの様子を知るのにエコロケーションを利用しています.
ところで,これまで海洋哺乳類(marine mammal )を研究するには,研究者がボートに乗り,表層水(surface water)をスキャンしていたのでした.
が,このほどスクリップス海洋研究所の海洋学者(oceanographer)らは思い切った方法をとりました.
1000万円もするコンピュータをメキシコ湾に沈めたのです.
防水処置をしてあったコンピュータは1年後に引き上げられ,その間水中マイクで録音した音を調べると,イルカがエコロケーションに使うクリック音(click)が5000万も録音されていたのでした.
コンピュータの機械学習アルゴリズムを利用してこれらを解析した結果,7つのはっきりとしたパターンがあることがわかりました.
そして,ハナゴンドウ(Risso's dolphin)を音だけから特定することができたのです.
さて今日の質問.
クリストファーが最後に言っている言葉の遊び,わかりましたか?
60-Second Scienceを聞く
答え:彼は「click」で言葉遊びをしていました.
「click」には「上手くいく」という意味と「クリック音」の2つの意味があるのですね.
さらに詳しく
クリストファーは「If it can figure out how to tease out more individual species types, this survey method might really click.」(もしコンピュータが(クリック音から)さらに多くの種類のイルカを割り出す方法を見つけることができるなら,この調査方法は本当に上手くいくかもしれない)と言っていました.ここで「click」は「うまくいく」という意味の動詞で使われていますが,ポッドキャストの冒頭ではイルカがエコロケーションで使う音として「click」が登場していましたね.
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