2017年12月25日月曜日

マリファナ入りの食品はクローン病患者に良い影響を与えるのか?

カプサイシンというのは唐辛子を辛くしている成分ですが,腸内でこれが作用すると,化学反応が次々に生じ(chemical cascade)免疫系の沈静化や炎症の減少が起こることがマウスで観察されました.

腸内で何が起こるか....

まずカプサイシン分子がある特定のレセプタにはまり込むとアナンドアミド(anandamide)が放出されます.

このアナンドアミドは内在性カンナビノイド(endocannabinoid)(マリファナの活性成分に似た物質)で,これが腸内のカンナビノイドレセプターに結合すると,炎症を鎮める細胞がどんどん産生されるのです.
(さらにマウスでは自己免疫疾患である1型糖尿病も治癒したのでした.)

ところで,ここで研究者らは気がつきます.
カプサイシン分子によってアナンドアミドを放出させるという手間を省き,アナンドアミドを直接摂取したら?

例えばマリファナ入りのブラウニーを食べるとか?
大腸炎(colitis)やクローン病(Crohn's disease)の患者がマリファナ入りの食品を食べていたら,その結果良い影響があるのでしょうか?

マリファナ入りの食品がかなり広まっている現在,この結論が出るまでにそう時間はかからないかもしれませんね.


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