2018年5月15日火曜日

狩猟のルールが変わると熊の子育ての方法も変わる...スウェーデンのヒグマの場合

ヒグマ(brown bear)のような大型の哺乳類はハンターに狙われると種の生存確率を増すためにライフサイクルが早まります.つまり殺される前に子供を産み育てるため,早い年齢から子を産み始め,障害での出産回数を増やすのです.

さてスウェーデンの研究者はこの30年ほどヒグマの数をモニターしていてメスのヒグマの出産戦略が変わってきたことに気がつきました.

さてここでクイズです.彼らの子育てはどのように変わってきたのでしょうか?

1)出産後コグマを手元で育てる時間が短くなった
  通常1月に出産し,1年半ほどで離乳していたのが,1年で離乳を行うようになった.

2)出産後コグマを手元で育てる時間が長くなった.通常1月に出産し,1年半ほどで離乳していたのが,離乳後もさらに1年コグマを手元において育てるようになった.


60-Second Scienceを聞く




















解答)正解は2.
コグマを連れている母グマは殺さないように,と狩猟の規則が変わったスウェーデンでは,2005年以降コグマをより長い間手元において育てる母クマの数はうなぎ上り.2005年以前には7%程度だったその数は現在36%にも登っています.

漁師に殺されないように,コグマ連れで行動する母クマ.母クマにとっても,またより長い間面倒を見てもらえるコグマにとってもこの母クマの子育法の変更は有利に働いているのですね.

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