全ての大腸菌が有害というわけではなく,中には体内でビタミンKなどを産生してくれる大腸菌も存在するのです.
しかし食中毒の原因としてやはり槍玉に挙げられるのは大腸菌.典型的な悪玉菌としてはE.coli O104:H4やO157:H7などが挙げられます.
ところで,このような大腸菌に汚染された食物を食べた後,実際には何が起こるのでしょうか?
私たちの腸内にはたくさんの菌が存在して腸内フローラを形成しています.大腸菌がその中に加わっても,すぐにその数が爆発的に増えるというわけではありません.腸内にどのような細菌が住み着いているかによって大腸菌の増殖は影響されます.
しかし結果的に大腸菌が増殖し,その数が体内で一定数を超えると彼らは次のターゲットを探すために戦略として毒素を作り出します.
この毒素が発熱,痛み,下痢(しばしば血液が混じったものとなる),吐き気を引き起こすのです.そして下痢や嘔吐によって体外に出た大腸菌は次のターゲットの体内に入り込むのです.
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