2017年7月22日土曜日

ハエの卵から死亡時刻を推定する!

2017年7月17日付の 60-Second Science はハエの卵から死亡時刻を推定する,法医学昆虫学者のお話.

60-Second Scienceを聞く

人が死ぬとその体は分解を始めますが,死後5分から15分で,最初に現れるのがハエなどの昆虫.そして体の腐敗が進むと,そのステージごとに,異なる虫がやってくるのだそうです.

このことを利用すると,昆虫学的データから死亡時刻が推定できるのですが,死体の周りが騒がしくなれば,ハエは逃げてしまいます.

そこで,産み付けられた卵を調べ,どのハエのものかを突き止めれば,死亡時刻を推定することができる.でも卵はどれも似たり寄ったりだし,成虫になるまで育てるのでは2,3週間かかってしまう.

そこで今回登場したのが化学的に卵を分析し,どのハエの卵なのかを短時間で突き止める方法です.この方法ならアルコール中で保存した卵からでも情報を得ることができる.

アメリカ合衆国,ニューヨーク州立大学の有機化学者らのチームが行ったこの研究(タイトルは"Species Identification of Necrophagous Insect Eggs Based on Amino Acid Profile Differences Revealed by Direct Analysis in Real Time-High Resolution Mass Spectrometry") はAnalytical Chemistry誌に発表されました.

論文を読む

単語リスト

forensic       法医学(犯罪科学)の
entomologist     昆虫学者
blowfly        クロバエ
species       種
turn up       現れる
decomposition    分解
chemical analysis  化学分析
investigate      調査/研究する

0 件のコメント:

コメントを投稿