2017年10月13日金曜日

リスの記憶力を調べるには木の実を使う...

電話番号を覚える時,例えば353−5753だったら3,5,3,5,7,5,3と7つの数字で覚えるのではなく,353,5753と2つの塊(チャンク)に分けて覚えますよね?こう言う風に情報をチャンクにして記憶することをチャンキングと言います.チャンキングは人(動物も?)が記憶力を向上させ,思い出す力を高める方法です.

動物行動学者らの調査によると,ある状況下ではリスも木の実を埋めて保存するのにチャンキングを利用することがわかりました.

この調査ではリスが木の実を埋める際,後で埋めた場所を思い出しやすいように埋めるのかどうかを調べるため,リスに4種類の木の実を4粒づつ与え,合計16個の木の実を隠させ(埋めさせ)ました.というのもリスは同種類の木の実は空間的に似ている場所に保管するからです.調査はUCバークレー校のキャンパスに生息する45頭のキツネリスを対象に行われました.

状況1)リスに木の実を与え,リスがそれを隠す(埋める)場所を確認したのち,リスを最初に木の実を与えたところまで誘導し,2つ目の木の実を与える,というもの.

状況2)リスに木の実を与え,リスがそれを隠す(埋める)場所を確認したら,その場で2つ目の木の実を与える,というもの.

その結果わかったのは,リスもチャンクを利用するということでした.身体的特徴が進化してきたように,認知的特徴も進化してきたのでしょう.人にとって当たり前のこのチャンキングという記憶術はリスにも有効なのです!

同じ場所で木の実を受け取る時(状況1)ではチャンクを利用するのに,木の実をもらう場所が変わる(状況2)とリスがチャンクを利用しなくなる理由はまだ不明です.

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さてここで質問です.研究者らがリスに与えた木の実でないのは次の中のどれ?

almonds, hazelnuts, walnuts,  pecans, peanuts











答え peanuts

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