アフラトキシンは肝臓癌や免疫系へのダメージなどを引き起こすとされており,発展途上国で大きな問題になっています.
「研究によれば,途上国では広範囲の食品系が合衆国の法定上限を数倍〜数千倍も上回るほどのアフラトキシンで汚染されています」と語るのはカリフォルニア大学デービス校の生化学者シーゲル.
彼はマース社,サーモフィッシャー,そして数々の有名大学からなるユニークな共同研究チームの一員で,アフラトキシンの分子構造上のウィークポイントであるラクトン環を攻撃する酵素を作り出そうとしています.
報告によれば,このラクトン環を切ると,毒性が桁違いに減少し,無毒化されるのです.
土壌バクテリアの中にはラクトン環を破壊する化合物を作り出すものがあるのですが,アフラトキシンのラクトン環は切れないのです.
ラクトン環を攻撃できる酵素の形を少し変えることで,アフラトキシンにも作用できるものを作り出そうと考えました.
ここでフォルディットが登場します.
フォルディットはワシントン大学で開発されたマルチプレーヤーオンラインゲーム.タンパク質をオンラインに乗せ,ユーザーにこれらのタンパク質の構造を操らせる.ちょうどテトリスの三次元版のように.プレーヤーは良いスコアを出そうと頑張るのですが,スコアは実はそのタンパク質がどれくらい安定であるかによって決まるのです.
ゲームはすでにスタートしました.
そして2〜3週間の間,続けられ,誰でもプレーしたい人は参加できます.
ゲームに参加する
ゲーマーの人々が作り出す形や構造などの情報を集め,サーモフィッシャーのテクノロジーでそれに対応する何百もの遺伝子を合成する予定です.ほんの2,3週間で.
その中にこの問題を解決してくれる答えが含まれているかもしれません.
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