2017年10月18日水曜日

船からの排気ガスによって稲妻発生の頻度が2倍に!

ワシントン大学の大気化学者(atmospheric chemist)らの研究によると,海洋を航海する船からの排気ガスにより航路帯(shipping lane)における稲妻の発生頻度は隣接領域の2倍に上ることがわかりました.

排気ガスにより空中の微粒子の数が増加すると,水蒸気がそれを核にして雲粒(cloud droplet)を形成します.同じ量の水がより多くの粒子に分配されると,1粒子の大きさは小さくなり,上昇気流に乗って上空に運ばれて凍るのです.まだ詳細はわかっていないのですが,雲の中でこのような氷の粒子と水の粒子とが相互作用すると電荷(electrical charge)が蓄積され,稲妻が発生します.

国際海事機関(Maritime Organization)が最近採用した規則によれば,これから船舶は硫黄含有量の少ない燃料を使わなくてはなりません.このことは粒子汚染の減少に役立つでしょう.環境が綺麗になるばかりでなく,稲妻の科学の発展も加速されるに違いありません.

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