ツキノワグマとクーガーは北米の2大猛獣でその生息数は近年回復途上にあります.この2大猛獣の関係についてはまだわかっていないことが多いのですが,このほど研究結果が発表されました.
研究者らはカメラを設置して,クマがうっかり仕掛けを踏むと録音したクーガーの唸り声が拡声器から響くようにセットし,その時のクマの行動をビデオに撮ったのです.
「クマはほとんど例外なく音源の方に近づき,多くの場合,攻撃的な態度を示しました」と語るのはカリフォルニア大学で環境学を研究しているジャスティン・スラシさん.
この攻撃的な態度の背景には様々な理由がありました.母親クマは最も目立った行動を取り,6頭の母親グマは実際にクーガーの音源に体当たり,一頭はスピーカーに噛み付きました.一方単独行動のクマはしばしば攻撃的な様子でハァハァと息を吐きながらスピーカーに向かって行きました.
スラシさんが語るにはクーガーの声はクマにとって食料を奪えるチャンスを意味するということ.バンクーバー島に生息するクーガーは殺したアザラシなどを一旦隠し,数日後にそこに戻ってくる習性があるのです.そしてツキノワグマはこのご馳走をクーガーから横取りしようするのです.
60-Second Scienceを聞く
0 件のコメント:
コメントを投稿