日本時間の2017年10月4日19時53分,ストックホルムのスエーデン王立科学アカデミーは今年度のノーベル化学賞の受賞者を発表しました.
ジャック・デュボシェ(スイス),ヨアヒム・フランク(米),リチャード・ヘンダーソン(英)の3氏が溶液中の生体分子の構造を高解像度で決定できるクリオ電子顕微鏡の開発により受賞したのでした.
ノーベル委員会の委員を務めるピーター・ブルゼジンスキ(ストックホルム大学生化学教授)は「この技法は電子顕微鏡を分子の形,外形,だけを見るものから,その分子の中の原子などの詳細を見ることのできるものへと変えたのです」と語りました.
この技法が開発されたのは極めて最近のこと.
構造を決定するまでに必要な時間が比較的短いことも特長です.
昨年,この技法により,ジカ熱のウィルスの構造がほんの数ヶ月で決定されたことはその良い例です.表面構造の詳細(原子の様子)は,ウィルスに対する薬を開発する上で重要なのです.
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