インスリン感受性を向上させる薬剤の登場により,現在では多くの患者が糖尿病をコントロールできるようになりました.
ところが,一つ大きな問題があるのです.それは,現在使用されている糖尿病の薬の多くには骨を生成する細胞の活性を弱める作用があるため,服薬している患者が骨折しやすく,また骨粗しょう症にかかりやすくなること.
ところで,糖尿病や肥満の治療薬に,骨を強化する効果があることがわかりました.
TNP(2,4,6−トリニトロフェノール,別名ピクリン酸)というこの化合物は,しばしば糖尿病や肥満の研究に用いられていますが,今回マウスを使った実験で,新しい骨の形成を促進することが示されました.
もしピクリン酸が人間に対しても同様に作用するのであれば,骨折後の骨の成長を促し,加齢や骨を使わないことから生じる骨の損失を防ぐこともできるかもしれません.
Science Newsを読む
0 件のコメント:
コメントを投稿