エンゼルフィッシュはアマゾン川原産の淡水魚で,ご存知の通り今は世界中で愛されている熱帯魚です.
しかし,エンゼルフィッシュが実は戦う魚だということは,案外知られていないのではないでしょうか?
尾で殴り,口を使ったレスリングによる戦闘がそれぞれの魚の群れの中での社会的なヒエラルキーを決めるのです.
また社会的身分を伝えるために化学物質も利用します.つまり彼らが水中に放出する胆液や尿に含まれる化学物質が信号となるのです.
ですから定常的な水の取り替えによりこの信号が希釈されてしまうと彼らはヒエラルキーを再度確立しなくてはなりません.
実際,3匹のエンゼルフィッシュが入ったタンクの水を取り替えてみたところ,
1/4の水を取り替えるとレスリングを始めとする攻撃的な行動が直ちに増加し,1時間ほど続きました.
1/2の水を取り替えた場合には,攻撃の増加は1日以上も続いたのです.
水を取り替えなかった時には,魚たちは普通に暮らしていました.
あまり頻繁にお水を取り替えない方がエンゼルフィッシュの平和が続きそうですね.
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