2017年11月20日月曜日

汚れた海で生きるクジラの知恵

ヒゲクジラ(baleen whale)は口を大きく開けて前に突進し,海水を大量に口の中に入れ,そのまま口を閉じて,ヒゲの間から海水を押し出し,プランクトンなどの餌を飲み込みます.このような行動をするクジラにはそのほかにシロナガスクジラ(blue whale),ナガスクジラ(fin whale),イワシクジラ(sei whale)そしてザトウクジラ(humpback whale)がいます.

ところで,このほど発表された日本とタイの共同研究によると,これまで全く知られていなかった新しいクジラの採餌法が発見されました.

このクジラは海面で口を開けたまま,前に突進したりせずに浮かび続け,海水が流れ込むに任せるのです.その後でヒゲの間から海水を押し出すのはほかのクジラと同じです.

このやり方はエネルギーを節約するだけでなく,タイ湾などの,川から流れ込む汚物のせいで溶存酸素が減少しているところで餌を取るのに効率的です.というのも,溶存酸素が減少していると,プランクトンなどは酸素を求めて水面近くに集まってくるからです.

さてここでクイズです.

問1 この研究を行ったのは東大の誰?

  A.  Takashi Iwata
        B.  Takashi Wada
     

問2 この新しい採餌法を見せたクジラは次のどれ?

   A. Bryde's whale
      B. Eden's whale


60-Second Scienceを聞く




















答え 1  AのTakashi Iwata (岩田高志)
   2  AのBryde's whale



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