2017年11月13日月曜日

哺乳類の卵細胞の中で起こっている「ずるいこと」(ビデオ)

生殖細胞の中では綱引きが行われている.

女性は卵子の中に自分の染色体の半分しか入れられない.

(残りの半分は父親の精子に含まれる染色体だ)

分割された後,染色体の半分は卵子の中に入るが,残りの半分は捨てられてしまう.

では生き残れる(卵子の中に入れる)半分はどうやって選ばれる?

これは偶然ではない.利己的な遺伝子の意図が作用しているのだ.

サイエンス誌に発表された研究によれば,染色体の中央近くにあるDNAの反復配列(セントロメア)には「強い」(大きい)ものと「弱い」(小さい)ものの2種類がある.

強いセントロメアは,反復DNAの数が多く,紡錘糸がどちらの方向に自分を引っ張っていくのかを感知する能力がある.

自分が卵子の方に引っ張ってもらえる時は紡錘糸にくっつくが,反対の位置にある時には,紡錘糸を離し(それによって,弱いセントロメアにも紡錘糸を手放させ),初めから選択をやり直しにしてしまう.

だから,結局卵子の中に潜り込めるのは強いセントロメアになる.

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