2017年11月19日日曜日

恐竜がいなくなった後の世界で,哺乳類たちは...

恐竜の絶滅により,哺乳類は文字通り暗闇から抜け出し,日の光のもとで暮らせるようになりました.

それに伴い哺乳類の行動も急速に変化し,その後の人類の出現へと繋がったのです.

古生物学者(Paleontologist)と進化生物学者(evolutionary biologist)は哺乳類はもともと夜行性であったと考えています.

それがいつから昼行性になったのかは正確にはわかっていませんでしたが,このほど新しいアプローチによる研究が行われました.

現存する2415種類の哺乳類が昼と夜のどちらを好むのかを調べ,その遺伝情報から系統樹を描き,最初の昼行性の哺乳類の出現時期を調べたのです.

最初の昼行性哺乳類が出現したのは6580万年前,鳥を除くあらゆる恐竜の絶滅の後20万年(これは進化の歴史から見ればほんの一瞬)が経った後のことらしいのです.

この動物は今日のラクダ(昼行性),カバ(夜行性),鹿(混合)の共通の祖先にあたり,おそらくその頃に日の光のもとで餌を探し始めた,ということです.

ただ,今回のデータにはすでに死滅した血統(lineage)のデータが含まれていないので,この分析に化石から得たデータ(進化の歴史に重要なヒントを与える)を統合することができれば,さらにいつどのように昼行性の動物が出現したかに対する,より明確なイメージが得られるでしょう.

今日,ほとんどが昼行性の霊長類(primates)は,今回の分析によれば,最初に昼行性を身につけた動物(の一つ)であるということです.

そのため,他の哺乳類よりも色の識別に優れる一方で,匂いや音の感覚が鈍いのかもしれません.

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