2018年2月13日火曜日

鋼鉄よりも強く,弾丸にも貫かれない,それはスーパーウッド!

Scientific American 2018年2月7日付の記事によれば,普通の木材をスーパーウッドに変える新しいプロセスが開発されました.

「圧縮(densifying)」することで,木材という,ありふれた,どこにでもある材料が,ビルの建設や防弾チョッキに適したスーパー材料となるのです.

今回 Nature( 2018年2月7日号)に発表された方法は次の2つのステップから構成されています.

1)水酸化ナトリウムと亜硫酸ナトリウムの溶液中で木材をボイルし,木材のセルロースの大半はそのまま残しつつ,リグニンやヘミセルロースを部分的に除去する工程.

2)処理した木材を細胞壁が潰れるまで圧縮し,その状態を保ったまま加熱する工程.

この加圧と加熱により,セルロースナノファイバーが整列し,多数の水素結合で強固に結び付けられるのです.

もう一つのスーパーウッドとして透明な木材を作り出す研究も行われています.

ここでもまずリグニン(材木の茶色っぽい色を作っている物質)の除去を行います.
リグニンを除去した材木に,プレキシガラスなどでおなじみのポリマー,メタクリル酸メチル(MMA)を注入するのです.

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