2017年9月15日金曜日

種の起源を書いたダーウィンがミミズを大好きだったわけ

「種の起源」で有名なダーウィンの最後の著作が『ミミズと土(ミミズの作用による肥沃土の形成及びミミズの習性の観察)』であることを知っている方は少ないでしょう.
実はダーウィンはミミズが大好きで,書斎にはミミズの入った土を入れた壷が置いてあったとか...

ところで,従来の畑を耕して行う農業から不耕起栽培(畑を耕さない栽培法) に変えると,10年後には畑のミミズの数が倍増する(つまり,耕すことによって減少していたミミズの数が元に戻る)という研究が報告されました.

ミミズは土壌の中に縦長の穴を掘り一生をその中で過ごします.夜になると地表に出てきてワラなどの食べ物を探し,それを穴の中に持って帰るのです.

畑を耕すと,ミミズはちょん切られ,あるいは,地表に掘り出されて鳥に見つかって食べられ,さらには,すみかの穴もめちゃめちゃにされる,など大きなダメージを受けます.

したがってしっかりと耕された畑ではミミズの数は半減してしまうのですが,耕すことをやめると,およそ10年後にはミミズの数は元のレベルにまで回復することがわかりました.

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かつてダーウィンはその著作の中でこう述べました.

耕すことは最も古く,最も価値のある人類の発明だが,人類が存在するよりもはるかに昔から土地は常に耕されており,そして今も耕されているのだ,ミミズによって.

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