2017年9月9日土曜日

デング熱から人々を守る意外な方法

デング熱やジカ熱など蚊が媒介する病気を,まさにその「蚊」を利用して防ぐ,という試みが行われています.

昆虫に共生する細菌ボルバキア(Wolbachia)はデング熱やジカ熱,チクングニヤ熱などを媒介するネッタイシマカ(Aedes aegypti)には通常見られないのですが,実験によりこの細菌を導入した蚊は人にウィルスを媒介する力を失うことがわかりました.

そこで,現在オーストラリアではボルバキアに感染した蚊を大量に自然に放出する試みが行われています.ボルバキアに感染する蚊が増えれば,たとえウィルスを持っている蚊に刺されても人間が発症することはないのです.

ただこの方法が有効となる条件として,広い領域に大量の蚊を放出する必要があり,それが少々問題になるかもしれません.

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