2017年12月7日木曜日

ニュージーランド・アオバズクの危機

ニュージーランド・アオバズク(Boobook owl)は全オーストラリアでよく見られるフクロウです.

この15年間,その数が減少しているのですが,このほどその理由が判明しました.

家庭で使用されている殺鼠剤のせいなのです.

パースとウィートベルト周辺から集めた73羽のアオバズクの死体を解剖したところ,70%の鳥から殺鼠剤が検出され,18%の鳥には致死量の殺鼠剤が含まれていました.

致死量でなくても,殺鼠剤を食べたアオバズクは速やかに行動できなくなるため,犬や猫に襲われたり,車にひかれたりして死に至るのです.実際解剖した鳥の多くは車にはねられて死亡したものでした.

殺鼠剤にも2種類あり,第一世代のものは比較的急速に分解するのですが,第二世代のものは分解するのが遅く,体内に蓄積されるため,そのネズミを食べたフクロウも毒にやられてしまうのです.

フクロウを傷つけることなくネズミを退治するには,

1)殺鼠剤を第一世代のワルファリンに変える,
2)ペットフードは屋内に置き,場所を清潔に保つ,

そして

3)昔ながらの「ネズミ捕り」を使う,のもおすすめです.

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