2017年8月17日木曜日

二酸化炭素は虫の麻酔薬!

今日は8月16日に配信された「News from Science」より生きたコロラドハムシの内部の映像(ビデオ)をご紹介します.

 生きた昆虫の体内の様子を調べるのに,これまでCTスキャンが使われていましたが,どうしても虫が動いてしまうため,なかなか綺麗な映像は手に入りませんでした.

そこで,登場したのが昆虫の麻酔薬.高濃度の二酸化炭素です.


今回黒と黄色の縞模様を持つコロラドハムシ(ジャガイモの害虫:写真)に一定流量の二酸化炭素を当てたところ,数秒で動かなくなり,3時間〜7時間のCTスキャンの間中ずっと静かに眠り続けていたとのこと.

検査の後は,何頭かの高齢のオスを除き,みな簡単に覚醒し,実験を繰り返しても,二酸化炭素やCTスキャンのX線の悪影響は見られませんでした.

この手法により,昆虫の内臓,特に複雑な気管系や外骨格などの完全な映像を見ることができました.

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この速やかで安全な麻酔法を使えば,今後生きた昆虫の体の内部が詳細にわかり,生活環の全貌が明らかになるだろうと,研究者は語っています.

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