2017年10月25日水曜日

重力レンズを使って星の重さを測る方法(ビデオ)

今日ご紹介するのは Scientific American 提供のビデオです.

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天文学者たち(astronomers)はこのほど,ハッブル宇宙望遠鏡とアルバート・アインシュタインが開発した技法とを用いて,白色矮星(white dwarf star)の重量を初めて測定しました.

アインシュタインは1916年,星のような巨大物体は時空の構造 (fabric of space-time)をたわませる(warp)だろうと述べました.その結果,星のそばを通る光線は曲げられ,それ以前とは違う軌跡を描くことになるのです.

1936年,チェコのエンジニア,マンドル,がアインシュタインを訪れ,ある星が別の星の前を横切るとどうなるのか,計算してほしいと頼みました.

アインシュタインの計算はとても短い論文にまとめられ,サイエンス誌に掲載されたのです.

もし一つの星が別の星の前を横切るなら,重力レンズ効果(gravitational lensing effect)のため,遠くにある星は拡大され,歪められるであろう.

今日,重力レンズは天文学における強力なツールとして,宇宙の大きさの測定やダークマターの地図の作成,あるいは薄ぼんやりとしているために見つけられない遠くの銀河を見つけ出すために用いられています.

さて,今回天文学者たちは,白色矮星の後ろを普通の星が通過するのを観察したのです.アインシュタインの予言通りそれは歪みました.正確な歪みの度合いから彼らは白色矮星が時空をどの程度歪ませたのかを計算し,そこから重量(太陽の質量のおよそ2/3に相当)を求めることができたのです.


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