2018年3月30日金曜日

ゲルに心臓の細胞を埋め込むと何が起こるか?(ビデオ)

孔雀の羽やモルフォチョウ属の蝶が持つキラキラと光輝くような青色は色素によるものではなく,羽毛や鱗粉の表面の微細な構造が作り出している構造色と言われるものです.

カメレオンの構造色にヒントを得た科学者たちが作りだしたのは「生きている」ゲル.鼓動する心臓の細胞がつかわれているこのゲルは鼓動と共に色を変えるのです.


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ナノ粒子を利用して作った小さな穴がたくさん開いているゲルの上でラットから取り出した心筋細胞を培養します.

これらの細胞は同時に鼓動し,収縮するため,ゲルの微細構造も変化し,その結果構造色が鼓動と共に変わるのです.

ビデオではこのゲルから

1)羽ばたくと色が変わる3Dの蝶々
2)薬品の作用を調べるための「チップ上の心臓」システムを作っていました.

心臓の鼓動を速める薬物,イソプロテレノール,をこのチップに垂らすと鼓動が速まり,ゲルの色の変化は増加します.これを使えば薬物の効果が肉眼で見えるようになるので,将来の新薬のスクリーニングなどに役に立つことでしょう.


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